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映画「怒り」感想。その2 [趣味]

もともと、映画とかそんなに見ない。
だから、宮崎あおいの演技とか、今までまともに見たことがなかった。

あの人、ああいう人なんだ。
すごいね。
知らなかった。
あんな役も引き受けるんだ。

冒頭のシーンで渡辺謙が宮崎あおいを迎えに風俗街に行った時、魂が抜けたように横たわっていた姿に、この人は、ちゃんと本気の女優なんだって、アースミュージック&エコロジーのCMに出てるだけの人じゃないんだって、あのシーンだけで思い知らされた。

実家に戻ってきた大雨の夜、暗闇で自転車をこぐ松山ケンイチに遭遇したシーンでは、とりあえず絶対この人が犯人だって思った(短絡的)。
犯人と宮崎あおいの悲しい恋で終了だ、って勝手に思った。
それぐらい、松山ケンイチが怪しすぎた。

だからきっと、製作者側に意図があるなら、私はまんまと引っかかっていると思う。
そして、表情など些細なところで怪しさを醸し出してくれた松山ケンイチを、職人の領域に思う。

綾野剛同様、松山ケンイチのことなんて更に疑いながら見てるもんだから、犯人ではないと知った時、今まで話した親の借金のこととか、色々「じゃあ、あれもこれも本当だったの?」と思って、初めから見返したくなった。

東京駅にいる松山ケンイチから電話があった時、嬉しくて鳥肌が立った。

渡辺謙さんは、泣ける。
本当は渡辺謙はあの人じゃないのに、演技をしているだけなのに、あの人にしか見えない。
ケートラを運転する姿も・・・渡辺謙がケートラ運転するとか、渡辺謙のプライベートでは絶対にないであろうけど、いや、現実にはいるわ。
ああいう顔の濃い、色の黒いオジさん。いるのよ。
絶対にありえないのに、いる。この不思議な感覚を味わうことになった。

「渡辺謙みたいなすごい人が、実際はこんな漁港をケートラで走るとかありえないから」っていうくだらない考えは、渡辺謙の演じた全てによって、頭の片隅で弾圧された。

そして池脇千鶴、懐かしい。
彼女を見ると、暗いイメージがつきまとう。
多分、昔よくそういう暗くて重いドラマによく出ていたんだと思う。

池脇千鶴を見て、「老けた」なぁと思った。
その「老けた」池脇千鶴が、ものすごく良かった。今までよりもずっと。
誰に例えればいいのか、風吹ジュン、いや、また違う。誰だろう。
これから更に年をとって、年相応の役を絶妙に演じる池脇千鶴の姿が目に浮かんだ。

池脇千鶴に渡辺謙が言われた言葉が、見ていて胸に突き刺さった。
「自分の娘が幸せになんてなれるはずがない、自分の娘がまともな男に愛してもらえるわけがないって、そう思ってるんじゃないの?」みたいなセリフ。

それだ。
宮崎あおいと松山ケンイチを見ながら、「周りとは少し違う者、心に傷を負う者同士、惹かれあい結ばれる、そんな世界も素晴らしい」って、どこか同情の目で自分は見ていたんだと気付いた。
だから、あっさり松山ケンイチを疑えた。

池脇千鶴が、「あの2人はちゃんと話し合ってるし、考えてるよ」みたいなこと言った時も、「あの2人がまともに話し合えるのかな」くらいのこと思って、軽んじていた。
でも、そんな自分の気持ちに全然気付かなかった。
池脇千鶴のあのシーンがなければ、そして松山ケンイチが犯人ではないという結末が訪れなければ、きっとこの気持ちを振り返ることもなく映画を観終えたであろう。

そして、広瀬すず。
いや、彼女への感想って、ただ1つ。
「本気の女優だったんだ」。それだけ。

CMとか、雑誌とか、ヒロイン役として出演する映画とかでよく目にしてはいる。
武井咲とか、新垣結衣とか、綾瀬はるかとか、同じような活動をしている女優さんはいっぱいいる。
けど、広瀬すずだけ、他の人が演じていない役を、これからも演じないであろう役を演じた。
あの人、まだ18歳なんだ・・・。
覚悟がないとできないであろう役を。シーンを。
だってもう、彼女の出演する華やかで可愛いCMを見ても、必ず思い出す。
あのシーンを必ず思い出す。

「怒り」を観る前、ストーリーもよく分かっていなかった時は、一連の出演俳優に広瀬すずが並んでいるのを知って、「もしかして微妙な映画なのでは?」と思った。
だけど今なら心から、彼女の女優としての覚悟を見ることができて良かったと思う。

あと、森山未來のことは、案の定怖くて仕方ない。
何あの人。演技?すごすぎ。怖すぎる。
田中さんの、イイ人のシーンが本当にイイ人だったから、なおショックだった。
カッコ良かったのに。あんな人だったなんて(役柄に対してです)。

夫に、「森山未來が怖すぎる!!今度、新垣結衣とポップなドラマに出て、奥手で草食系な会社員の役やるんだよ!!とても同一人物とは思えない!!」と熱弁をふるったけど、そのドラマに出るのは、森山未來じゃなく星野源だった。
この前、CM見て気付いた。
同一人物とは思えないってか、まず別の人だった。そもそも。

再見は、今週12日のレディースDay。
有楽町で観てきます。
もう1回観られるなんて、本当に楽しみ。
公開終わったらどうしようと思っていたが、間に合って良かったです。





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タグ:映画 怒り
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